ラング「解析入門」第3章§3解答(極限の計算)

§3では,§2で半ばなし崩し的に使った極限について,振り返る節となっている.
とはいうものの,極限の概念は「直観的に明らかだろう」となっており,その後特に証明なく以下の極限の性質が説明されている.
  • 和(差・積・商)の極限は,極限の和(差・積・商)に等しい
  • はさみうちの原理
これらはε-δ論法でないと証明が難しいので,この本のスタイルではそうならざるを得ないのだが.
ただ,付録2でε-δ論法とともにこれらの性質が証明されている.

問題はすべて,多項式関数と分数関数の導関数を定義に従って求めつつ,一つ一つの計算ステップに,極限の性質のどれを使っているのかを指摘させるというもの.
簡単だが,ちゃんと書くのはとても面倒で,極限と四則計算の交換をいかに当然のこととして無意識にやっているかを痛感させられる.